落花生栽培は難しい?思われる方が多いでしょうか。
そもそも家庭菜園で育てる野菜としてはマイナーな部類に入るかもしれませんね。
落花生は南京豆とかピーナッツとして、酒のつまみ・おやつなどで親しまれているマメ科の植物ですが、家庭菜園で育てた落花生を茹でて食べるのは、格別に美味しいものです!
しかも実は、落花生はそれ程手間のかかる作物ではなく、初心者でも十分チャレンジできます。
敬遠されるとしたら4~5ヶ月に及ぶ栽培期間なのかなあ。
畑を長期占有された挙句、飯のメインとはなりにくい野菜(笑)なので手を出さない方が多いのかも知れません。
ですが、先にも述べた様に栽培は、容易な部類に入ると思いますし、何よりその成長過程が超絶奇妙で楽しい!!!!
葉っぱの形やら黄色の花は可愛い部類に入ると思います。
が、やはり、結実の仕方が超絶奇妙!!
だって土の中に豆できるんですよ。
変じゃね?奇妙じゃね?って話です。
加えて天日干しさえしっかりしてしまえば、一年は余裕で保存できます。
茹でたり炒ったりすれば、とりあえずのビールのお伴に困ることは、ありません。
ちょっと興味が出てきましたか?
それでは初心者でも簡単な、落花生の栽培方法をご説明します。
落花生の栽培特性
- マメ科、南米アンデス原産
- 生育適温は25~28℃。日照の多い高温でよく育つ。
- 子房柄が地中に入って結実するため、粘度の高い多湿な土地では難しい。
- 石灰が不足すると空ざやが出ますので、石灰は多めに。
落花生の育て方
落花生の植付け時期
植え付け時期は5月中旬から6月(関東圏)。
外国からやってきた豆です。だから南京豆?
寒いのは苦手です。
外気温が最低でも24度を超えてからが植え付けの目安。
地温何度とか教えてくれるマニュアルもありますが、地温…測ったことないなぁ。
ある程度暖かくなってきたらOKです。
雑ではなくおおらかなだけです。
わたくしは毎年の栽培なので、昨年収穫の豆を直蒔きしています。
無論殻は割って豆を取り出します。
埋める深さは人差し指の第一関節くらいです。
初年は苗を購入される方法でも、ポットで発芽させてから植え替える方法でも問題ありません。
直蒔きの唯一の弱点は鳥に狙われやすいこと。
対策は・・・
多めに蒔くwwww
馬鹿馬鹿しい限りですが、かなり有効です。
通常であれば30cm程度で株間を植え付けますが、半分の15cmにすれば2倍蒔けますし、1粒植え付けのところ、2粒ずつ植え付ければ、これまた2倍蒔けるわけです。
落花生の肥料と土壌改良
植え付け前に石灰を撒いて耕運してます。
一週間程度は土を休ませます。
肥料は油かすやら鶏糞をパラパラ程度。
意識的に肥料の量は、抑えてます。
というのも、豆類って結構自分で、栄養素を補う力を持ってるんだそう。
ですので肥料は少な目。
大丈夫です。今まで失敗したことないですから。
植え付けと栽培
前述しましたが、わたくし直蒔きしてます。
種一粒の間隔は約30cm。
鳥対策が必要な方は、多めに蒔いて下さい。
密集してしまったら数cm育った段階で植え替えてあげます。
苗で育てる場合(苗作り・購入)
落花生の苗の入手
ホームセンターや以下楽天の通販などで落花生の苗を手に入れることができます。
苗作り
苗を作る場合も解説しておきます。
落花生の殻はむき、薄皮の付いたまま1晩水につけて吸水させます。
セルボックス(セルトレイ)に指で1cmほどの穴を開け、落花生の種を一つずつ埋め込んでいきます。
さらに土をかぶせ軽く手で押さえます。
1週間ほどで芽が出て、本葉が2枚になったら完成。
2本立てで、30cmほど間隔を空けて畑に植えていきます。
落花生の開花、結実、害虫対策
適正時期に蒔くと大体10日間位で芽がでてきます。
その後はこんもり成長していきます。
でそれから更に1ヶ月~1カ月半で花が咲きます。
結構綺麗な小さめの黄色の花です。
ちょこちょこ咲く訳ではなく、あれ?これ鑑賞用?っていうぐらいガッツリ咲きほこります。
で、その花が散ると先から蔓状のやつが伸びてきます。
蔓違うかなあ、…なんか紐みたいなやつ。子房柄っていうらしいです。
で、それが地面に突き刺さり、土中で落花生となるわけです。
落花生なるネーミングした人は天才です。
で、ここでもコツを。
雑草取りは花が咲いている時まで。
花が咲いている時期まではかなりガチに除草して下さい。
で、花が散ったら草取りはしない!!
さつまいもと一緒なんですが、雑草と一緒に折角、土中に刺さった将来の落花生候補生を抜いてしまうことになるのです。だから、花が散ったら草取りは絶対禁止です。
虫が特別つきやすい訳では無いと思いますが、まぁ普通にいます。
アブラムシ、イモムシ、今年はカメ虫も結構見かけました。
基本手で取って踏みつぶしてます。
面倒くさい時は、唐辛子を焼酎に漬け込んだ液を水で稀釈して噴霧してます。
あとは、基本的に土にお任せですね。
追肥もあまりやったことないですが、やるとしたらこのタイミング。
花の咲き始め!!
多くのマニュアルには、このタイミングで追肥と中耕って書いてあります。
まあ、周り耕してあげた方が土中に子房柄が入りやすいとか……。
実際そうなんでしょうが・・・。
あんまり信じてないです。笑。
子房柄の突破力は結構パンチありますよ。
別にそんなことせんでも、勝手に土中に刺さっていきます。
近所のセミプロのおじさんは、マルチの上からでも刺さるぞって言ってたし。
「お前が面倒くさがりなだけだろ??」
ギクっ。スルーします。ごめんなさい。
こうして種蒔きから4ヶ月~5ヶ月、落花生の収穫と相成ります。
水撒きも中期以降はほとんどやりませんでした。真夏に砂漠状態を哀れんで何回かは散水しましたが。
収穫時期
落花生の収穫時期は、関東圏では9月下旬~10月です。
まあ時期は目安でしか無いです。
葉っぱが、真緑から黄色が入り込んできたら、その合図。
これまた、さつまいもと同様、まず、試し掘りしてみて下さい。
畑の端っこでいいので出来を確認。
豆の表面がツルツル?
あっ、それまだまだです。
マスクメロンみたいたな網目ありますよね、落花生。
アレが出来ていれば収穫時期です。
乾燥
勿論、乾燥させなくても、そのまま食べることは可能です。
茹で落花生なんかはこの状態から、茹であげれば完成です。
乾燥前の落花生の殻はみずみずしく、殻の厚みがあります。
茹で落花生はそれはそれで美味いのですが、落花生らしいコクに欠ける気もします。
わたくしは、来年の種確保、保存目的もあり、そのほとんどを乾燥させます。
実際、日干しで乾燥させた方が、旨味が凝縮して落花生らしい味わいが、楽しめると思います。
落花生の日干し方法と、その問題と対策
ここで日干しの方法なんですが…。
マニュアルで推奨されるのが地干しと言われる手法。
落花生を株ごと引き抜き、根を上に葉を下に上下ひっくり返して、天日で乾燥させる訳です。
プロ仕様且つトラディショナルな方法です。・・・が、ここでも問題が。
鳥です。
カラスやそれに準じる大きさの鳥達に狙われるとかなりの大ダメージを受けます。防鳥用にネット張ります?
大変じゃないですか?
わたくし一つ実験をしてみました。
完熟した落花生を収穫後、すぐにもいで、軽く水洗い。
100均等で販売されているチャックつきネットに並べて天日干し。よく干物作ったりするあのネットです。
結論から言いますと。
この簡略天日干しで何ら遜色ない乾燥が可能です。
味わいに違いは全く感じられませんでした。
保存、翌年の種についても問題は何らありません。
鳥被害もゼロ。
まあ手抜きしても同じものはできるという一例です。
乾燥度合いとしては殻ごと振ると中でカラカラと乾いた音がするまで。
殻を割るとパキッと心地よい音がするまでを目安にしてください。
落花生の調理
オーソドックスなのは、茹で、炒る、です。
落花生の茹で方、炒り方で、ちょっとした注意しておくと、
・必ず水から茹でる。
・炒る方も焦がしちゃいそうとか不安あるなら、下ゆでしてしまえば時短出来ます。
殻付きなので過熱に時間はかかります。
ミニマムで30~40分はかけないと火は通りません。
主役級の扱いは難しいですが、植物性の油分補うのは抜群に使い勝手が良いです。
ジェノバソースを作った際、松の実の代用で炒った落花生を使用。
美味かったですよ。