
みなさん、人参って根っこを食べるものという認識ではないでしょうか?
もちろん、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、人参は葉っぱも食べられるんです。
今回はその葉っぱの食べ方も含めて人参の育て方をご紹介したいと思います。
1 種蒔き
1 畝にスジ蒔き
まずは種蒔きからです。
種の袋にも書いてありますが、人参の発芽適温は15°~25°なので本州では3月下旬~5月に蒔くのがよいでしょう。
今回はこちらの種を使いました。
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どんな野菜もそうですが、作った畝にどのように種を蒔くかは野菜がどんな風に育つかによって変わります。
人参の場合は、根の部分が下に育っていくので、幅はそれほど取りませんね。
なので畝にスジを引くように蒔き、育っていくと人参同士の間隔を広げるように間引きをしていきます。
畝にスジを何列作るかは畝の横幅によって変えていきましょう。
私の畑の畝幅は平均100㎝で作っています。
人参の場合、スジとスジの間隔は30cm程度なので、今回は畝にスジを3列用意しました。
スジの深さは種の厚みよりも3倍ほど深くします。すると種を蒔いた上に土を被せると、土は種の上に種の2倍ほどの厚みで乗る形になりますね。
この厚みが厚すぎると、芽が出てこれなくなり、また薄すぎると種が太陽に当たってしまってこれも芽が出なくなってしまいます。
2 蒔く量は多めに
人参の種蒔きで注意することは種が硬いため、芽が出にくいことにあります。
なので、せっかく種蒔きしても発芽しないものも出てくるので多めに蒔きましょう。
目安としては1㎝間隔に3~4粒ほど蒔くのがいいかと思います。
土を被せた後には上から鍬の平らな面で鎮圧(しっかりと押すこと)します。
これによって種が土にしっかりと密着していきます。
最後に被せた土が剥がれないよう、でもしっかりと畝全体に水やりをすれば完了です。
2 栽培中の注意点
1 乾燥対策
せっかく蒔いた種なのでしっかり発芽させたいものです。
特に人参は発芽まで水分が必要なので、こまめに水やりをして土が乾燥しないようにしましょう。
そして種蒔きをして2~3週間ほどしたのち、人参が発芽してくれます。
発芽した人参のようす
2 草対策
人参は小さいときの環境を整えてやることも大切です。
大きくなってくるとそれほどの手入れを必要としなくなりますが、小さい時はまめな草引きをしていきましょう。
葉っぱが草に覆われてしまうと、日光が遮られて育ちが悪くなったり、土の栄養が奪われてしまいます。
根が大きくなってくるまでは頻繁に草を引いてあげるのがよいと思います。
3 間引き
1 タイミング
大きくなってくると周りの草と同時に隣同士の人参との距離も縮まってきます。
初めは双葉が出てきてのち、本葉がでてきます。本葉が5~6枚になったときに人参と人参との株間が約10cm~15cmほど(握りこぶし程度)になるように間引きをします。
この間引きした後の株間がほとんどなくなる程度に大きくなっていきます。
2 間引き菜の食べ方
家庭菜園の醍醐味の一つがこの間引いた菜っ葉が食べられることにあります。
スーパーに売られている人参の大半は葉っぱを切り落とした根っこの部分のみ。
でも、人参の間引き菜なら、葉っぱが柔らかく、食べると風味豊かで美味しいです。
人参の間引き菜
せっかくなので、こちらで間引き菜の食べ方もご紹介したいと思います。
調理法はサラダに和え物に天ぷらと色々な方法でお試しいただけます。
今回はとっても簡単なごま油の炒めものです。
まずは葉っぱと根の部分を食べやすい大きさに小さめに切っていきます。
そして温めたフライパンにゴマ油をひいて切った葉っぱと根の部分を入れたらお酒を少々と薄口醤油を少々入れましょう。
味付けはたったこれだけ!
人参がしっかり炒まれば完成ととっても簡単です。
簡単調理なのに人参の香り高い風味がごま油の香ばしさと相まってとっても美味しい一品です。
これだけでご飯がすすむからうれしいですね。
4 収穫
さて根の部分が大きくなり、土を少し除けて見える根っこの直径が約4cm~5cmになればいよいよ収穫です。
収穫はスコップなどを使いましょう。
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収穫するときは根の部分を傷つけないように気を付けましょう。
根は真下に伸びています。20cm近く成長しているので、スコップは人参よりも少し離れたところへできるだけ垂直に立てて差し込みましょう。
スコップは差し込んだまま柄の部分を下に押せば梃子の原理で土が盛り上がります。
そしてそのまま人参の葉の根に近い部分からゆっくりと引き抜きましょう。
立派に育って無事に収穫できた人参は格別の味がすると思います。
比較的長く保存できますし、使える料理の用途はたくさんのとってもありがたい食材ですね。